ナルコレプシーは睡眠障害の一種で、症状からナルコレプシーと診断されたら、病院で適切な治療・薬を受けることが大切です。
ナルコレプシーをご存知でしょうか。日本では居眠り病と呼ばれ、前の晩によく眠っていても、日中に場所や状況、本人の意思に関係なく強い眠気がして居眠りを繰り返す病気です。主人公がこの症状の映画『ナルコ』でナルコレプシーを知ったという人も多いかもしれませんね。現代では、熟睡できるというベッドや布団、マットレス、安眠枕など、さまざまな安眠グッズが発売され、快眠を求める人が増えています。睡眠に関する人々の関心も増していると思いますが、ナルコレプシーについては、まだまだ知名度も低く、罹患者は周囲の人間から理解を得られなかったり、専門医が少ないため適切な診断や治療が受けられないことがあるようです。ナルコレプシーと診断され、正しい治療を受けていれば日常生活を送るのに支障はないようですが、いつでもどこでも強烈な眠気に襲われるため、車の運転ができないなどの制限があります。ナルコレプシーの原因ですが、視床下部から分泌されるオレキシンという神経伝達物質の欠乏によって、ナルコレプシー症状が現れることが明らかになっているそうです。
日中いつも眠たい、眠くて我慢できずに居眠りしてしまうという人は、ナルコレプシーを疑ってみるとよいかもしれませんが、ナルコレプシーが起きる割合というのは約20万人に1人だそうです。ものすごく眠いのはもしかしたら単に睡眠不足であるだけかもしれません。快眠グッズなどを活用して充分な睡眠時間をとりましょう。では、耐えがたい眠気の他に、ナルコレプシーにはどのような症状があるのでしょうか。ナルコレプシーの症状は、睡眠発作によって入眠する時に強い幻覚や幻聴がする入眠時幻覚、睡眠麻痺(金縛り)、カタプレキシーなどがあります。カタプレキシーは耳慣れない言葉だと思いますが、これは喜びや笑いで興奮して感情が昂った際に、抗重力筋が突然脱力して倒れてしまったり、膝の力が抜けたり、ろれつがまわらなくなってしまう発作です。これらの症状があるとナルコレプシーと診断されますが、複数の症状があらわれる患者は1割程で、大抵は2、ないし3つくらいの症状が表れるそうです。
ナルコレプシーの治療では、眠気を抑制するためにリタリン(塩酸メチルフェニデート)やモダフィニルのような中枢神経刺激薬を用いる薬物療法を行います。そして、情動脱力発作や入眠時幻覚と睡眠麻痺(金縛り)といった症状に対しては、抗うつ剤のクロミプラミン、イミプラミンなどの薬を用いることで発作の頻度を減らすことが期待できるようです。夜間に不眠がある場合には、抗精神病薬を通常の睡眠促進剤と合わせて用いるようです。また、規則正しい睡眠をとるように習慣づけたり、決まった時間に昼寝をするといった生活習慣の改善も大事です。モダフィニルは、大脳皮質に作用して興奮させ、眠気をなくすという薬ですが、欧米ではナルコレプシーの薬物療法で最初に使われています。日本でも保険が適用されるようです。また、前述したオレキシンも睡眠障害の治療薬として開発につながることが期待されています。その他、ナルコレプシーを患っているキャラクターが登場する作品として、映画「マイ・プライベート・アイダホ」、「雲のむこう、約束の場所」、PCゲーム「リトルバスターズ!」などがあります。